異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

2016-01-01から1年間の記事一覧

『特殊な本棚』柳下毅一郎、『ロデリック:(または若き機械の教育)』ジョン・スラデック

エッセイと長年刊行が待たれていた大作が同時期に出て、ちょっとした柳下毅一郎祭りとなっている(多少時間が経ってしまったが(笑) さて『特殊な本棚』。本の雑誌の連載で欠かさず読んでいた、一風変わった本を毎回紹介するエッセイ。柳下氏には翻訳家・映…

Brian Wilson公演@東京フォーラム

Brian Wilson公演に行ってきた。Brian Wilsonといえば言わずと知れたThe Beach Boysの中心人物。稀代のメロディメーカーでロックの可能性を広げた偉大なミュージシャンである。また西海岸の開放的な空気を体現したかのような音楽を作りながら、オタク中のオ…

京都観光(雑記)

所用で京都に行ったら、桜の季節にちょうど遭遇したので観光してきた。 4/9夜、友人たちと会食後二条城のライトアップを堪能。 写真がブレブレだったので公開断念(苦笑)さて4/10もちょっと用があったのだが・・・早々に切り上げ(笑) 金閣寺。北野天満宮…

丸屋九兵衛トークライブ「Q-B-CONTINUED vol.5」007と大英帝国の爪痕(スペクター転覆計画)!  (随分まとめが遅れた!)

随分間が空いてしまったが、2015年12月4日に行われた丸屋九兵衛さんのトークライブ「Q-B-CONTINUED vol.5」のまとめ。映画『007 スペクター』の公開日に行われた、007特集!平日金曜日の夜で007ファンはいったいどうするんだと思ったら既に日中に観てきたと…

〈ウィザード・ナイト〉完結記念《ジーン・ウルフの魔術を語る》トークショー(後半)

≪さてここから主に『ウィザード/ナイト』で重要な部分もそのまま伏せずに書いていますので未読の方はご注意!≫ (様々な話題が出て多少途中を省いているので話題によって行がえをするように記載してみました)(宮) 『ウィザード/ナイト』は英語版wikiで…

〈ウィザード・ナイト〉完結記念《ジーン・ウルフの魔術を語る》トークショー(前半)

行って参りました、〈ウィザード・ナイト〉トークショー! http://tsuhon.jp/event/3514 いやウルフはやっぱりオソロシイ作家だわ・・・。 ちなみに当ブログ主、ウルフは好きではありますが、さっぱりわからないといっても過言ではない作家の一人で(他にも…

『ウィザード』 Ⅰ・Ⅱ ジーン・ウルフ

“ドラゴンとの激闘で死んだはずのエイブルが、スカイからもどってきた!主君との誓いどおり峠の守りに立った彼の前に、三人の謎の騎士があらわれる。一方、エイブルの従者トゥッグは、セリドン王アーンソールの命により巨人族の王ギリングとの和平交渉のため…

ピーター・バラカン&近田春夫 脱法ラジオVol.6に行ってきたぞ

80年代音楽育ちの当ブログ主にとって、この二人は音楽の先生といえる存在である。まあ中村とうようという大きな存在があって影響を受けたというのはあり、この二人も中村とうようとのからみがあるともいえるが、世代的に若く脂がのって(今でも十分二人とも…

映画『オデッセイ』『SHERLOCK 忌まわしき花嫁』

同じ日に観たので。(しかし最近は2本観るとそれだけでぐったりしてしまうなあ・・・)『オデッセイ』 原作はアンディ・ウィアー『火星の人』(未読)。火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバル・ハードSFで原作も評判が良かったが、映画も面白かった。未読…

1980年あたりのロックを振り返って(Robert Frippなど。非プログレ目線(笑)

と何だかぼんやりしたタイトルになってしまったが、最近Robert Frippのソロなどを聴いたりしているわけです。3/2の脱法ラジオを楽しみにしている80年代音楽育ちのブログ主はピーター・バラカン、近田春夫の両氏(と昔のミュージックマガジン)に大きく影響を…

今年も投票BEST-SF2015

恒例の森下一仁さんによる2015年SFベスト投票に参加(昨年も参加したんだけど、ブログ記事にはしなかったんだなー。アバウトな性格だなー(笑) こんな感じで送信。「多くは読めなかったのですが、なかなかインパクトのある作品が多かった気がします。 『ク…

CSで観た映画『ロジャー・ラビット』『真夜中の弥次さん喜多さん』『地球が静止する日』

CSで観た映画。いつもの備忘録。 『ロジャー・ラビット』(1988年) 初見。いつの間にやら公開から30年近く経っている!時の流れオソロシ。さすがに実写とアニメ―ションの融合技術としては当時らしい限界は感じざるを得ない部分はあるがトータルとしてみれば…

『新ナポレオン奇譚』 G・K・チェスタトン

“1904年に発表されたチェスタトンのデビュー長編小説、初の文庫化。1984年、ロンドン。人々は民主主義を捨て、籤引きで専制君主を選ぶようになっていた―選ばれた国王は「古き中世都市の誇りを復活」させるべく、市ごとに城壁を築き、衛兵を配備。国王の思い…

『カステラ』 パク・ミンギュ

“現代韓国文学の人気作家・パク・ミンギュのロングセラー短編小説集。洒脱な筆致とユーモアあふれる文体で、主人公の若者たちを取り巻く「就職難」「格差社会」「貧困の様相」etcを描きながら、彼ら彼女たちに向ける眼差しを通して、人間存在への確かな信頼…

『歌う船』アン・マキャフリー

脳機能に異常はないが機械の助けなしでは生きられないヘルヴァが宇宙船となって様々な出来事に遭遇し成長をする連作長篇。1969年作でシリーズものの印象が強いが、2作目は1992年で随分間が空いている上に共作でその後も共作が続いて終りの方はマキャフリー原…

CSで観た映画『タイム』『ヒッチコック』『野獣死すべし』

例によって備忘録。 『TIME/タイム』(2011年) 誰もが25歳の姿で暮らすが貨幣の代わりに時間がやり取りされなくなると死んでしまう未来社会。富豪たちが不老長寿に近い生活を送る一方で貧しい人々は一日の命をやっとつなぐ。時間の充電がスマホっぽいそんな…

『ラテンアメリカ五人集』

“少年時代に抱いた友人の母親への恋心を、二十世紀メキシコの激動の時代と共に追想する、パチェーコ『砂漠の戦い』。犬に噛まれ、大怪我をしたことから鬱屈した青春を送る少年と仲間との交遊を描いた、バルガス=リョサ『小犬たち』。マヤの神話や伝説が語ら…

『ぶるうらんど 横尾忠則幻想小説集』 横尾忠則

“生と死のあいだ、此岸と彼岸をただよう永遠の愛の物語(短編連作『ぶるうらんど』第36回泉鏡花文学賞受賞作)に、異国(スペイン、アマゾン、カシミール)を旅する極彩色の幻想奇譚集『ポルト・リガトの館』をあわせて傑作幻想小説集。”(amazonの紹介より) 美…

『世界の誕生日』 アーシュラ・K・ル・グィン

“両性具有人の惑星ゲセンを描いたヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作『闇の左手』と同じゲセンの若者の成長を描く「愛がケメルを迎えしとき」、男女が四人組で結婚する惑星での道ならぬ恋を描く「山のしきたり」など“ハイニッシュ・ユニヴァース”もの6篇をはじ…

『海街diary7 あの日の青空』吉田秋生

“海街ファン待望の最新7巻、発売です! 中学最後の年を迎えたすずに、静岡の高校から舞い込んだ ”サッカー特待生”の誘い。 受けるかどうかなかなか決められず悩むすずに、寄り添う風太だが・・・。一方、すずの姉たち3人も、それぞれ恋の悩みを抱えていて・・…

『ウィスキー&ジョーキンズ:ダンセイニの幻想法螺話』ロード・ダンセイニ

“ダンセイニの人気シリーズ、待望の邦訳。初老の紳士ジョーキンズがウィスキーを片手に、実話と称して語り出す若かりし日の思い出。香り豊かで軽やかなテイスト、心地よい後味にほろ酔い気分。どこから読んでも楽しめる愉快な短篇23作。”(amazon紹介より) …

『銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ』 大原まり子

“宇宙をあまねく旅している子男ガードゥスの率いるサーカス団が、4年ぶりに辺境の農園惑星フルフトバールにやってきた。今回の興業最大の呼び物は、地球に生まれ10世紀を経た今、言葉を喋り、宇宙を翔ぶクジラ。子供時代に別れを告げつつある多感な少年ジョ…

『スーパーマン:レッド・サン』マーク・ミラー(作) デイブ・ジョンソン/キリアン・ブランケット(画) 高木亮(訳)

“彼は別世界から来た驚異の男。河の流れを作り変え、素手で鋼鉄を曲げる英雄。平凡な労働者の代表として、スターリン、社会主義、そしてワルシャワ条約の拡大のために、終わりなき戦いを続けていた。時は冷戦時代。敵対国アメリカに立ち向かうのは、ソ連のス…

『クロックワーク・ロケット』グレッグ・イーガン

“わたしたちの世界とは少し違う、別の物理法則に支配された宇宙。奇妙な現象「疾走星」の増加を調べる女性物理学者ヤルダは、彼女たちの惑星が壊滅間近であることを知る。危機回避のための策は、いまのヤルダたちにはない。しかし巨大ロケットを建造して深宇…