読書(ミステリー)
ランキング参加中読書 雑誌を読んだり。 ◆『いまは見てはいけない』ダフネ・デュ・モーリア いま見てはいけない (デュ・モーリア傑作集) (創元推理文庫)作者:ダフネ・デュ・モーリア東京創元社Amazon 「いま見てはいけない」 娘を失い、心理的に動揺のみられ…
ランキング参加中読書~作者の情念が人生の真実を照らし出す、昏く重い傑作~ わが母なる暗黒 (文春文庫)作者:ジェイムズ・エルロイ文藝春秋Amazon ジェイムズ・エルロイが、母親が何者かに殺害されてしまった体験によって、不幸な事ではあるが、作家的な一…
ランキング参加中読書 昨年話題になったSFを消化。 ◆『赦しへの四つの道』アーシュラ・K・ル・グィン 赦しへの四つの道 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者:アーシュラ K ル グィン早川書房Amazon ル・グィンを代表するSFシリーズ≪ハイニッシユ・ユニバース…
ランキング参加中読書 年末年始には久しぶりに友人たちと会ったり、映画を観たりする予定だったのだが、体調を崩し、全部おじゃん(死語)。(現在は回復) ということで、自宅でダラダラ。そこで、積んでいたが肩の凝らなさそうな、北村薫<時と人 三部作>…
ランキング参加中読書~人気作家による抜群のリーダビリティを誇る傑作集~ 洋梨形の男 (奇想コレクション)作者:ジョージ・R・R・マーティン河出書房新社Amazon 今や≪ゲーム・オブ・スローンズ≫の原作者といった方が通りやすいのではないかと思われるジョ…
ランキング参加中読書~異能作家のなんとも不思議な傑作~ なんとも不思議な本なのである。 19世紀と20世紀の変り目の東欧、架空の小国スキタイ=パンノニア=トランスバルカニア三重帝国が舞台。 多岐に渡る分野の博士号を有する上に(なぜか)私兵を雇う資格…
ランキング参加中読書カリブ諸島の手がかり (河出文庫)作者:T S ストリブリング河出書房新社Amazon ~驚愕の異色ミステリ「ベナレスへの道」が収録された連作短篇集~ 1929年に出版された作品で、舞台は同じ時代の植民地の状態から脱していないカリブ諸島。 …
ランキング参加中読書 ロアルド・ダールの『キス・キス』を再読しているうちに、ミステリマガジン2016年9月号を積みの山(罪の山?)から発掘した。 このミステリマガジンを読むとダールという作家への理解が深まる。 有名作品もちゃんと収録されているし、…
ランキング参加中読書 さて<シミルボン>に投稿した書評の再投稿ですが、今回からもう一つ連載形式にした「奇妙な味を求めて」の方に入ります。 第1回として異色作家短篇集の自分なりの楽しみ方を自己紹介のようなつもりで書いて、その後は異色作家短篇集好…
ランキング参加中読書 諸般の事情(?)で初めて『指輪物語』を読み始める。とりあえず1-4巻を読了。さすがに映画「ロード・オブ・ザ・リング」(と「ホビット」)を観ていたので、設定やキャラクターとだいたいの流れを思い出しながら、割とすんなり読めて…
ランキング参加中読書 今月も低調(悲)。 『幻の女』ウィリアム・アイリッシュ 幻の女〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者:ウイリアム アイリッシュ早川書房Amazon ミステリのオールタイムベストに挙げられる作品。予備知識があまりないままにタイトル…
ご縁があり、開始当初から利用していたシミルボンが今年10月1日24時で終了するとのこと。 https://shimirubon.jp/columns/1711228 うーむ残念。 第3回シミルボンコラム大賞もいただいたりして、単なる読書好きながら、非常にモチベーションを高めてくれる読…
ランキング参加中読書◆『いかに終わるか 山野浩一発掘小説集』岡和田晃[編]山野浩一 山野浩一研究を継続的に行い、THの連載「山野浩一とその時代」で当時の時代というものまで詳細に伝えてくれる岡和田晃氏による編集のレア小説集。 1 「死滅世代」と一九…
ランキング参加中読書 一見それなりに読んでいる風にみえますが、小説誌とかは以前に読んだ感想も多いし、読み切り短篇の少ない雑誌も結構あるし、1月の読書時間の大部分は漫画です(笑)。 ◆『わが母なる暗黒』ジェイムズ・エルロイ 久しぶりにシミルボンに…
ベストブックを昨年から選ぶようにしたけど、いきなりつまずいて、なかなか読書がはかどらず。特に今年は新刊を積んでばかりという有様。 まあ自分でもまとめとして整理できるので今年もやるか。 ◎新刊 ・『血を分けた子ども』オクテイヴィア・E・バトラー …
本や映画の消化が低調なのでまとめて(体調が悪いとかではないのですが、この状況はしばらく続きそう。 まずは本から。 ◆『ドラゴンになった青年』ゴードン・R・ディクスン 実験の失敗からドラゴンの住む世界に飛ばされてしまった恋人を追ったら、そこでドラ…
◆『ニュー・ゴシック―ポーの末裔たち』鈴木晶・森田義信編訳 1992年刊行の日本で編訳された本。「偉大なアメリカ小説(グレート・アメリカン・ノヴェル」の伝統から長編を中心としてきたアメリカ文学の歴史が、1960年代以降変質して短編小説が大きな潮流とな…
イベントの方から。ヨーロッパ文芸フェスティバルというのが11/17~11/26オンラインで開かれていることを知り、またレムの企画もあったのでちょっと聴いてみた。いろんな大使館が協力している企画のようだ。 eulitfest.jp ◎日常の亀裂~恐怖を描くこと – ヨ…
はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」はてなブログ10周年か。 hatenablog.com ブログ自体は2006年で15年前からやっているけど、前のブログからこちらに引っ越したのが2013年11/23。 funkenstein.hatenablog.com おお、引っ越しは11月だったんだな。と…
なんとなく数年来(苦笑)たまっていた雑誌などを消化することが多いです。雑誌は全部読むのは大変なので、創作などそこそこ読んだものという感じ(それから、感想も随分前に読んだものが結構含まれてる)。 ◇群像 2019年1月号 ○フィクション 「命日」瀬戸内…
調子はまあまあ、といった感じです。 『夢の木坂分岐点』筒井康隆 サラリーマンの主人公が、多重的な人生を夢経由で移行していき、全体がメタフィクション化する幻想文学作品。ただユングやフロイトを背景にしたところやサラリーマンの生活や内面といったフ…
・シリーズ江戸川乱歩短編集 - NHK NHKの満島ひかりの乱歩シリーズ、今回は少年探偵団もの。期待通り面白かった。アニメなど変化に富んだ映像表現も良かったが、特にキャスティングがツボ。仲本工事、坂井真紀など、こちらの年齢層をターゲットにしていたの…
少し早めに更新。 久しぶりにシミルボンに投稿しました。 筋金入りのパンクSF。かなり激しい小説だが、多く読者に手に取ってほしい作品である。 『タイムラインの殺人者』アナリー・ニューイッツ →早川書房のリンク SFマガジンを読んだ。 まずは(進みはのろ…
発売中のTH No.83 『音楽、なんてストレンジな!〜音楽を通して垣間見る文化の前衛、または裏側』で、特集で韓国ロック黎明期を描いたイ・ジン『ギター、ブギー、シャッフル』、特選品レビューで陳楸帆『荒潮』を紹介しました。今回は音楽特集ですよ~♪よろ…
なかなか読書の調子が出ない(諸般の事情もあり)。 『ピカルディの薔薇 幽明志怪』津原泰水 伯爵・猿渡コンビのオカルト探偵ものの傑作といえる『蘆屋家の崩壊』の続編だが、後書きに「似たようなものを書き続けることほど小説家を疲弊させる行為はない」に…
7月はいろんなつまみ読みが多くて、雑感としても書けるのはこの程度 『愛なんてセックスの書き間違い』ハーラン・エリスン SFアイディアがない分、エリスンのエモーショナルな面がわかりやすく出ていて面白い。自信満々に見えたエリスンだが、解説にある「自…
『恐怖の報酬』(Sorcerer)(1977年) William Friedkinのサスペンス映画ということで観に行ったが、実は1953年の作品Le Salaire de la peurのリメイクなのね。わけいありの男たちが高い報酬目当てにニトログリセリンの運搬を行うという筋立て自体がよい。…
もろもろあってかなり少なめ。 『渚にて』ネヴィル・シュート 破滅SFの中では静かに終末を迎える人々を描いていることで知られる。パニックに陥らず日常を送ろうとする主人公たちの姿は美しく切ないが全体的なトーンは古いハリウッド映画のように感じられて…
『悪霊島』(1981年)(TV視聴) 1月に観ていた。再見だったが、結構話を忘れてたのでそのままミステリとしても楽しめた。鹿賀丈史は金田一耕助この映画だけなのね。世代的にCM何度も見てたせいか何度かやってたかなと思っていた。古いインプットは強いものが…
「ど根性物語 銭の踊り」(1964年)(TV視聴) 若かりし勝新がその腕っぷしと気っぷの良さから正義のための殺し屋(現代の必殺仕事人)として闇の組織にヘッドハントされるという、なんとノワールもの。とはいえ、闇の組織はあっさり親分ともめ始めるし勝新ら…