異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

2023年2月に観た映画と行った美術展

 久しぶりに劇場で映画鑑賞。
「RRR」
 劇場で観るどころかめっきり映画の事情にすら疎くなってしまった最近だが、話題になっていたのとタイミングが間に合ったので見てきた。噂以上に凄い作品だった。バーフバリが王族の話であったが、これはレジスタンスの話なんだな。虚構の強みを最大限に生かして、背景にあるシリアスな怒りなどの情動を届きやすいものにしている。3時間あっという間。神話がベースにあるらしく、深堀りもできそうだね、
 あとは家での録画視聴。
「イエスタデイ」(Yesterday)(2019年)
 ビートルズがいない世界で、なぜか彼らの曲を知ってるミュージシャンがスターになってしまうコメディ。記憶に頼っているため一部歌詞が出鱈目とかくすぐりが楽しく、煮詰まった主人公がある人(若干ネタバレなので色を変えます=ジョン・レノン)に会いに行く下りが泣かせる。全体に可愛らしい佇まいの作品。
コントラクト・キラー」( Hired a Contract Killer)(1990年)
 どうもピンと来なかったアキ・カウリスマキ作品だが、これは悪くないかな。希望を失い自殺を図るも死にきれなかった男が、殺し屋を雇い殺してもらおうとする。しかし、気が変わってという哀感に満ちたコメディ。古めかしい演出や生硬な台詞のノワール映画のオマージュなのだろう。全体に古いブラックミュージックを寄りの選曲がよくて、演奏シーンとエンディング曲のジョー・ストラマーもかっこいい。主役のジャン=ピエール・レオ、いつもの事で映画の知識が足りなくてよく知らなかったのだが、トリュフォー「大人は判ってくれない」からの有名な人なのね。なので、IMDbのサイトの写真が少年時ので、この作品と年齢の差が大きいのでちょっと笑った(まあ様々な映画に出ている名優みたいなんだが) 。
 あと録画して随分そのままになっていた「スタートレック ディスカバリーシーズン2」もようやく最後まで観た。終盤は派手な見せ場だっぷりで面白かったね。TOSファンへのサービスもあって。ググったら今年はシーズン5まで行ってるんだな。とても追いつけなさそう(苦笑)。

 エゴン・シーレ展も行った。
www.egonschiele2023.jp
 山田五郎youtubeで、早世したが生前にも評価を受けていたことなどから、悲劇の画家のイメージが強いことに疑問が投げかけられたていたのが面白かった。なので、ぼんやりそこを意識して鑑賞した。そんなわけで(これも山田五郎が指摘していたが)たしかに非常に技巧の優れた画家であることがわかった。特に色合いが美しかった。他にモーザー、ゲルトスル、ココシュカなど様々な画家の展示もあって楽しめた。(ゲルストルも<山田五郎大人の教養講座>で紹介されていた)