異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

2018年4~6月観たライブ、映画やTVなどまとめて

4/9にStewart CopelandとAdrian BelewのバンドGizmodromeのライブ観た。一度はAdrian Belewを観ておきたかったので。さすが腕利きばかりで演奏は素晴らしく想像以上に良かった。彼らのオリジナルはStewart Copelandが中心になったPoliceないしAdrian Belewが乗っ取ったTalking Headsといった80sらしいシュールでポップなカラー。

「バーフバリ 伝説誕生」(2015)「バーフバリ 王の凱旋」(2017)(劇場)
 2回に分けて4月にようやく観た。これは凄いね。現代に神話を成立させるあらゆる条件がインド映画にはあるのかもしれない。特にロマンスとアクションが同種のカタルシスであると徹底されて全体が大きなうねりになっているところが素晴らしい。その点でいけば弓矢のシーンがコアイメージで、ポスターにも使われるんだと思う。ちなみに友人であるインドのホテル王によると本国での熱狂も相当なもので、他の作品を上映すると観客が取られてしまうため、どこもかしこもバーフバリが上映されていたらしい。

「カラーズ 天使の街」(1988)(TV録画)
 白人警官と黒人という図式は深刻なblack lives matterの問題を考えると劇映画としての表現が実際のギャング抗争とどの程度遊離していたのかどうしても気になるが、混沌とした状況が伝わるストリートな感覚はさすがデニス・ホッパーといったところだろう。副題の"天使の消えた街"は誰がつけたのか知らないが、LAのAngelesとPCP(通称angel dust)とかかっていてなかなかうまい。

「タクシー運転手」(2017)(劇場)
 重い題材にも関わらず、ポイントポイントで娯楽性あふれる見せ場を配置しているので劇映画としても楽しく仕上がっているのがさすが。そこらにいそうな男たちがいつのまにかカッコよく見えるマジックがツボだが、やはりソン・ガンホはいいな。ただ中盤少々冗長なところはあったかもしれない。

私はあなたのニグロではない」(I AM NOT YOUR NEGRO)(2016)(劇場)
 ジェイムズ・ボールドウィンの言葉や映像から黒人差別問題を追うドキュメンタリー。背景にあるアメリカ白人側の精神的な歪みに迫りタイトルの意味が明らかになるところがスリリング。ガツンと腹にくる重さとシャープさが同居し凄味があった。

普段あまりみないTVドラマを2本録画して観た。


NHKドラマ「ホシに願いを」(2004年)
 大杉漣西城秀樹を追悼して5/26にNHKBSで放送していたのを録画視聴。これが結構面白かった。ミュージックinドラマと題されて、ベースは温泉ミステリなのだがミュージカル風にかなりの部分を歌やダンスが占めていて、役者もほとんどがミュージシャンで歌のシーンがある。大杉漣はともかく笹野高史熊倉一雄にまでほんの少しだが歌のパートがある(ググる笹野高史は音楽部経験があるようだ)。謎解きも割と考えられていて伏線も効いている(大杉漣演じる刑事の子ども時代のエピソードも、というわけでメインは下記の様に秀樹なのだがちゃんと大杉漣追悼としてのドラマにもなっているのだ)。使われているのは大部分が洋楽で、基本的には洋楽の日本語翻訳ミュージカルといったスタイル(原語の歌もあるが)。こうしたものについては(自分のような)いわゆる洋楽ファンには多少抵抗があると思う。どうしても元の曲とは異なる内容になることが否めないからである。しかし亡くなってからいろいろ流れていた西城秀樹の動画を見ると、活躍していた時代(70年代あたり)にはそうした文化が当たり前であったことも気づかされる。西城秀樹が根っからの洋楽好きであったことはよく知られ、普段日本の音楽を聴かないような友人たちにも一目置かれた存在だった(メドレー形式で曲が次々に移り変わる場面の半ば強引とも思われる流れで挟みこまれるツェッペリン「天国への階段」には笑ってしまった)。西城秀樹演じるスターが後進に座を譲ろうとし舞台から去るシーンはあまりにも追悼に相応し過ぎた。そして翻訳文化であったロックを日本語化するという時代的な役割を果たしてきた人なのだなあ、とその歩みやロックと日本語というやや懐かしいテーマについても考えさせられた。様々な面で見どころの多い、いいドラマである。また、こうした国内のコンテンツをもう少し簡単にアクセスできるようにした方がいいのかもしれないということも思った。

NHKBSのドラマ「R134」
 江ノ電で広告が出てたから昨日録画していて、観てみたがまあよくある観光ドラマといった感じ。ただ番長がバーテン役で出てくるので許そう(笑)。(ネットのどこかでTVドラマに出るという情報を見た気がするがこれだったのか)