異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん

『エデン』 スタニスワフ・レム

今月はハヤカワ文庫から『泰平ヨンの未来学会議』が再刊され、国書刊行会から『短篇ベスト10』も出る。前者については映画も公開されるというちょっとしたレム祭りがやってくるので肩慣らしに積んでいた『エデン』を読んでみた。
(短めの感想ですがいつもながら多少内容に触れているのでご注意を)
 惑星エデンに不時着した宇宙宇宙探査船の乗組員たちが謎の文明の調査をする話である。1959年という時代背景で時代を感じさせる科学技術の描写(機械に疎い当ブログ主には分かりにくい部分が各所にあった)、結構自由に探索する乗組員たち(今からみると危険への意識が割と大らか)、『ソラリス』に比べ地味な展開などなど読む上で多少難があるが、やや性急ながら終盤に訪れる謎解きはレムらしい知的興奮を与えてくれる。また未知なるものとの邂逅をあくまでも機械を介して成立させ、同時代の娯楽SFが陥りがちだった異星人を擬人化し安易な相互理解に落とし込まないところも先駆性を感じさせる。