時々CDを買ったり、レコードコレクターズの特集号を買ってみたり。そういえばCD-ROMの“Gingerbread Man”を買ってみたこともあったっけ。ザ・レジデンツ
とにもかくにも正体不明のグループである。どうやら活動開始は1968年に遡り(「明快で曖昧、奇怪で愉快な
Residents-Eskimo (1979) Pt.1 HD
比較的見えてきやすい切り口としては<文明批評><諷刺>である(たとえば第三帝国のロックンロールをテーマにした2ndアルバム『ザ・サード・ライヒンロール』はロック産業を皮肉っている)。しかし『エスキモー』をディスコ化した『ディスコモー』に至ってはどう思えばいいのか。
The Residents - Diskomo
さらに2000年にはダメ押しのように『ディスコモー2000』まで出てしまい頭を抱えざるを得ない。
しかし元より変なもの妙なものが気になって仕方のないブログ主である。長年の謎を解くきっかけらしきものがやってきた。そのザ・レジデンツが日本公演を行うというのだ。これを見逃す手はない。
さて断片的な知識のない中(数枚のみしかアルバムを持っておらずまともに聴いたのは『エスキモー』ぐらい)、とにかく何かしらとっかかりでもつかめればと会場に向かったのだが、やはりライヴというのはありがたいものでこれがなかなか面白かったのだ。
どちらかというと稚気にあふれた表現集団といった印象で、いわゆる芸術運動の歴史的な経緯からとらえようとしても抜け落ちる部分が多いのではないかと思う。個人的には怪奇趣味がルーツとして重要な位置を占めるのではないかと思う。死や幻想など日常を超える世界のイメージが繰り返し提示される。しかしそれは必ずしも哲学的なものではない。『フリーク・ショー』というアルバムもあるようにそのセンスに源に見世物小屋がるように思えてならない。子供の体験する異世界への入り口、恐怖そういったものが作品世界の根底にあるのではないだろうか。アメリカンゴシックの系譜でとらえてもいいのかもしれない。
最近はありがたいもので(どれくらい正確かは分からないが)もうセットリストが確認できる。Hank Williamsのカヴァーというのにも一つのルーツなのかな。これを参照にいろいろアルバムを買っていこうかなあ。
The Residents Concert Setlist at Blue Note Tokyo, Tokyo on March 21, 2017 | setlist.fm
ちなみにヴォーカルとキイボード(特に後者のお腹が随分出ていて、衣装とあいまってなんともいい感じのキャラクター感になってたのが可笑しかった。
The Residents - Man's World (James Brown cover)
この頃の目玉集団は随分スリムで同じ人たちが太ってしまったのかもしれないが年月の重みなのだろうか(笑)。