異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

2020年7月に観た映画

連休があったので家で映画をいくつか観た。
「ビール・ストリートの恋人たちから」(If Beale Street Could Talk)(2018)
 恋愛映画のような紹介になっているが、James Baldwin原作、70年代NYの黒人たちが差別に苦しみながら支え合う姿が描かれる、どちらかというと今も続く問題を描くビターな作品。俳優陣の好演が心に残った。
ゴーン・ガール」(Gone Girl)(2014年)
 David Fincher監督作品だったのを観てから気がついた(苦笑)。えーもう6年も前の映画なのか。かなりイヤな話という噂のみ知っていたが、どちらかというと異常者やダメ人間がからんで予想外な方向に展開するぶっ飛んだミステリだった。米国のセレブリティやマスコミの世界の不気味な側面がある意味主役といえそうな作品。
「ヘレディタリー 継承」(Hereditary)(2018年)
 最恐的なキャッチフレーズがつくが、どちらかというとトラブルを抱えた家族の辛い軋みをバックに、切り替えの速いシャープな演出で上げた現代的なホラー映画という感じ。知らなかったがAri Aster監督は次作がミッドサマー(未見)と30代にして既にメジャーな存在になってるのか。
太陽の帝国」(Empire of the Sun)(1987年)
 CSで録画視聴も冒頭少し欠いてしまった。実はちゃんと観たことがなかった。エキストラもふんだんに使われたなかなか豪華な映画である割にどこか地味なところがある不思議な印象の作品だが、J.G.BallardのモチーフとSpeilbergの映像マジックが融合した、今思えばなかなか貴重な作品でもある。主演はC.Baleだったのも知らず、驚いた。10代前半としてはキツい撮影だったように思う。大物になって苦労が報われたといえるか。他J.Malkovichや伊武雅刀の出演も失念していた。
「リアル 完全なる首長竜の日」(2013年)
 第9回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作の映画化。えーもう7年も(以下略)。wiki読むと多少原作と違うのね。黒沢清っぽいタッチで前半展開して、意外な展開があって驚かされるところまでは良かったんだけど、終盤のちょっとバタバタした感じは(まあ見せ場といえば見せ場なんだけど)あんまり好みではなかったかな。まあでも十分楽しめました。