異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

ちょっと007映画を観てみた2

 さて引き続きちょっとずつ007ジェームズ・ボンド映画。
最新作『スペクター』公開ということもあり11/27にニコニコでやっていたWOWOWぷらすと「男だらけで007に愛を込めます」なかなか面白かった。「初期作はかなりユルいところがあるが、映画評論家なども007映画には比較的評価があまいところがある。「映画の出来というより様式美が大きな魅力」「主演や作る側が交代していても多くのファン長く受け入れられる。映画というよりブランドメーカーの様でもある」といった話が興味深かった。

ダイヤモンドは永遠に』(1971年) そのぷらすとで丸屋さんにとって原体験の一つと言及されながらも「何度観てもよくわからない箇所がある」といわれてしまうようなストーリーとしてとっちらかった印象の作品。ただ終盤に大きな疑問の残る『ゴールドフィンガー』よりはよかったような気もする(だんだん慣れてきただけなのかも)。なお二人組の女の敵とのアクションシーンを明らかに『ブレードランナー』は意識していた、というのがよくわかった。

トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997年) ぷらすとのゲストの間ではどうしても初代ショーン・コネリーと路線変更で爆発的ヒットとなった現007ダニエル・クレイグに比べ評価の高くなかったピアーズ・ブロスナンが主演した作品の一つ。当ブログ主は割と好きなんだが、本来はもっと早めにジェームズ・ボンドをやるはずだったブロスナンといった微妙な思いも多少あるようだ。メディア王の野望とかハイテク志向といった当時らしいカラ―になっていて全体の出来もいいと個人的には思うが、熱心なファンには様式美へのアプローチがあまく感じられるのだろうか。
12/4追記 悪のメディア王の夫人役を演じるテリー・ハッチャーは『デスパレートな妻たち』のスーザンなのね。時々観てたが吹き替え版だと萬田久子の声の印象もあってちょっと違ってみえた。吹き替えって大きいんだなあ。

カジノ・ロワイヤル』(2006年) ダニエル・クレイグ007の初作品。これはアクションだけじゃなくてエヴァ・グリーン演じるヴェスパーとの関係などたしかにシリアス路線といえる。これまたよくできていてダニエル・クレイグになってからが好きという人がぷらすとでも多くいるのも非常にわかる。ただアクションは凄いものの、単独作品としてはラストを含め壮大な予告編といった要素もあり、『スカイフォール』の方がより出来がよかったと思う。まあちょっとした差かもしれず、ダンディで女性にモテモテという描写は当たり前として、世界各地を飛び回ってギャンブルのシーンも見せ場になるなど007映画のフォーマットは丁寧に抑えつつしっかり練られたストーリーをスピーディにハードさを数段アップしたアクションで見せるのだから現在の路線が高く評価されているのは納得。それにしてもダニエル・クレイグですら、もう10年近く007やっているのかと思うとおっさんとしては時の流れの速さに軽くめまいが(苦笑)。