例によって備忘録(観た時期はバラバラ)。
『ザ・フライ』
1986年の作品。もうそんなに経つのかあ。物質転送装置を発明した科学者の悲劇。観るのは3回目ぐらいかな。あらためて観ると理知的に構築された人物配置、肉体や五感を人工的に解析したような表現、雑然としながら人間味のない研究室などなど実にクローネンバーグらしいなあと映画だなあと思った。直線的にエスカレートしていくところに魅力があるタイプのシンプルな話なので95分と短いのも実に正しい選択。
『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』
フィンチャーの2011年のもの。とある一族の謎を追う記者が複雑な過去を持つ天才ハッカーに協力を依頼する。世界的なベストセラーでTV映画版もある。期待通りの面白さで大満足。これは原作がまずは面白いんだろうなあ。そのうち読みたいなあ(時間が・・・)
『フロム・ダスク・ティル・ドーン2』
1999年。1作目は面白かったんだけどな。1作目もまあ内容としてはゾンビアクション物で筋としてはそんなに複雑なものじゃないし、この2も観ている間はまあ楽しんだが俳優も地味だし映像の方もチープな感じが・・・。と思ったらロバート・ロドリゲスは監修にまわっちゃったのね。そういうことかな。
『ジャッカル』
1997年、さすがに今より若いブルース・ウィリスやリチャード・ギアが出ている。チェチェンマフィアは殺し屋<ジャッカル>を雇いアメリカ要人の暗殺を命じる。情報をキャッチしたFBIは神出鬼没で凄腕の<ジャッカル>を追うために顔を知る元IRAの囚人に協力を要請する。原作は1971年『ジャッカルの日』(フレデリック・フォーサイス)(未読)で以前の映画化作品(1973年)は原作に忠実だったようだが、これは時代も違いほぼ無関係の内容らしい。90年代の映画らしいというべきか、サイコサスペンス的なところがちょっと入っていたりするがあんまり効果が上がっていない。場面場面はそれなりに迫力があるもののあまり上手くリンクしている感じがなくて全体としてはパットしない。バックにかかるその当時のダンスミュージックも今聴くと古びていてさらに冴えない印象を強めている。