異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

CSで映画『ガス人間第一号』

「『ゴジラ』の本多猪四郎監督によるSFサスペンス。姿なきギャングの完全犯罪。警察をあざ笑う犯人の正体は、脅威のガス人間だった。」

 CSでやっていたものを録画視聴。本多猪四郎監督で円谷英二特技監督だからある程度の質は保たれているだろうと思ったもののタイトルがカルト作っぽいのでどんなもんかと疑念があったが、非常に面白かった。
 東京で銀行強盗が多発するが、盗み出す手口は不明、居合わせた職員が絞殺ではないにの窒息死をするなど謎が多かった。刑事と新聞記者が事件の真相を追うという話。
 以下ネタばれ

 
 真面目な刑事と恋人で好奇心旺盛で勝気な新聞記者の掛け合いがいい導入になり、中盤に(犯人がばれるので逆に少々意外だったが)犯人が名乗りを上げると後半は犯行に至った原因である日本舞踊の師匠との悲恋の話に軸が移っていく。この形式は2時間ミステリーなどの現在でも定番の流れで、そういう意味ではこの映画は怪奇色の強いミステリーといった印象。ガスになりながらどうやってお金をつかんだのだろうとか、ちょっと納得のいかないところもある。が、ガス人間の特撮は不気味でさすがのクオリティで、一方アメリカでもうけたというのも納得の際立った和風趣味と特撮の融合したユニークな映画でなかなかの傑作だと思う。
 
 で、これ変身人間シリーズの3作目なのか。他も是非観たい。