異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

『復活の日』『新座頭市 破れ!唐人剣』 TV視聴

CSで2本映画を観た。
復活の日』 言わずと知れたウィルスにより世界が破滅する名作SFを原作とした大作映画で、公開時にSFにはまっていたどんぴしゃりの世代として、ワクワクして観に行ったのを懐かしく思い出し拝見...ん?大部分の映像の記憶が無いぞ。いやたしかにその昔観たはずなんだが。先日NHKBSでやっていた「男たちの旅路」では、たぶん40年ぶりぐらいなのに水谷豊の台詞が生々しいぐらい過去の記憶が甦ってきたのとは対照的だ。記憶というのはよく分からないもんだなあ。というわけで新鮮に観てしまった累々たる死体が並ぶ容赦のない描写はなかなか見せるが、現実の鳥インフルエンザ問題を経た現代では、病院や発病の様子などが少々作り物めくのはやむを得ない(俳優さんたちの顔が見えなくなるとしてもマスクぐらいはして欲しい)。またミサイル映像も記録映像を使っていて少々物足りない。権力者側の陰謀劇も駆け足かつややこじんまりとしたサスペンスを欠く印象。と、クサしてしまったが南極を中心としたロケの方はすごい。わずか数分のために世界各地が撮られている。またオリビア・ハッセー、ジョージ・ケネディロバート・ヴォーンなどなど海外の有名俳優さんが多数出演、同じ時期に「戦国自衛隊」も撮られていたというのだから角川春樹おそるべし。全体としては大作らしいゆるさも所々に見られるもののさすがに見せ場は多く、これだけのスケールの日本映画はなかなかないことから角川映画の一つの大きな足跡となる作品だろう。

『新座頭市 破れ!唐人剣』 なぜか日本にやってきた唐人の剣士が旅芸人の唐人一家と親しくなったが、藩の行列にその家族の子どもがはからずも入り込んでしまったため、斬り合いに巻き込まれ追われる身となる。その時両親を失ってしまった子どもを預かることになった座頭市と唐人剣士は言葉の通じないまま共に逃亡することになる。唐人剣士は香港カンフー俳優ジミー・ウォングで、この辺疎いのだが「片腕ドラゴン」のシリーズの人で、本作でも隻腕アクションである。その荒唐無稽さは楽しく仮面ライダーのように跳躍をしてしまい、座頭市の荒唐無稽さと味わいが違うところもあるし、とにかくアクションを見せたいためにジミー・ウォングを呼んだためかほとんど日本語の台詞は無く、間を多少強引に話をまとめているところもあるが、まあ細かいことはそれほど気にならず、水準の保たれた娯楽作になっている。ラストのアクションなんかはかなりアイディア豊富で非常に良かった。浜木綿子コメディリリーフてんぷくトリオもいい味を出している(戸塚睦夫さんの台詞はほとんどないようだったが)。南原宏治は中国語が達者なようだが学徒動員の経験のためか。