読書(ミステリー)
そういえば11月あたりから観た映画をつけてなかった・・・。(「ボヘミアン・ラプソディ」<アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ>以外) 「メアリーの総て」(Mary Shelley)(2017年) メアリー・シェリー本人とフランケンシュタイン創作の話は、バイ…
『オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」』鈴木董 当ブログ主が現在最もはまっているのがTVドラマ「オスマン帝国外伝」なのだが、おかげでオスマン帝国自体にも興味が出てきた。で、丸屋九兵衛さんの選書フェアで並んでいた本書を読んでみた。奴隷上…
『記憶よ、語れ』ウラジミール・ナボコフ ナボコフの自伝。激しく社会変動し戦争の世紀でもあった20世紀、個人としても貴族の家系で祖国を追われるなど歴史の波にのまれてきた傑出した作家がなにを見つめたか。そうした様々な歴史的な出来事との関わり、ある…
kazuouさんの怪奇幻想読書俱楽部に参加しているので、まずは『怪奇小説傑作集』は読まないと。というわけでようやく2。(でも3は読んでるんで1~3まで終わったんですよ!<誰へのアピールか(笑) 2巻は1巻の19世紀末から半世紀、20世紀前半の作品が収録。「…
落穂拾い的備忘録の続きで、TVドラマ。リメイク版『ルーツ』 全米で今年放送されたばかりのもの。オリジナルは一度しか観ていないので差について詳しくはいえないが、描写だけではなく、ストーリーの方もよりハードになっていたかな?大変素晴らしかった。個…
"唖然とする展開、開いた口がふさがらなくなるラスト……早すぎたジャンルミックス作家L・P・デイヴィスによるストーリー紹介厳禁のサプライズ連打小説! 本邦初訳。時は1966年、イングランドの閑静な小村で小説家アラン・フレイザーが50年後(2016年!)を舞台に…
“「どこかおかしいんです。ここまで正反対にできているものは、喧嘩のしようがありません」―謎めいた二人の人物に隠された秘密をめぐる「イルシュ博士の決闘」。呪われた伝説を利用した巧妙な犯罪。「ペンドラゴン一族の滅亡」など、全12篇を収録。ブラウン…
“1904年に発表されたチェスタトンのデビュー長編小説、初の文庫化。1984年、ロンドン。人々は民主主義を捨て、籤引きで専制君主を選ぶようになっていた―選ばれた国王は「古き中世都市の誇りを復活」させるべく、市ごとに城壁を築き、衛兵を配備。国王の思い…
“ダンセイニの人気シリーズ、待望の邦訳。初老の紳士ジョーキンズがウィスキーを片手に、実話と称して語り出す若かりし日の思い出。香り豊かで軽やかなテイスト、心地よい後味にほろ酔い気分。どこから読んでも楽しめる愉快な短篇23作。”(amazon紹介より) …
ハードボイルドの紹介で知られる翻訳家・ミステリ研究家である著者のエッセイ集。ハードボイルド小説は古典含めほとんど読んでいないのだが興味はあり、以前買った『“新パパイラスの舟”と21の短篇』が面白かったこともあり、今回ブックオフで初めて見かけす…
“昭和30年代後半の東京。才気に満ちた美貌の苦学生・鏑木明は、アルバイト先の屋敷で社長令嬢・多賀恵美子と出会い、偶然にも特権階級への足掛かりを手にする。献身的だが平凡な恋人・容子を捨て、明は金持ち連中への復讐を企て始める。それが全ての悲劇の序…
去る8月19日丸善&ジュンク堂渋谷店で行われた<豊崎由美さんの読んでいいとも!ガイブンの輪>第40回に参加した。今回はアジア文学特集ということでブログ主はまだあまり読んでいないジャンルの貴重なお話をうかがうことができた。中でも2012年に旅行をした…
ナチスのユダヤ人差別をテーマにした歴史改変ものを続けて読んでみた。 もしも第二次大戦時に元飛行士で反ユダヤ主義者リンドバーグが大統領になっていたら・・・。 7歳の少年の目線で差別にさらされる恐怖と家族・民族・国家を描く、ロス最高傑作とも評され…
いちおう子供向け叢書であるはずのミステリーランドから出た『神様ゲーム』だが、お構いなしのオチで読者の度肝を抜いてその曲者ぶりをいかんなく発揮した著者の同じ設定による続篇。2015年本格ミステリ・ベスト10の第1位を獲得するなど各種ミステリランクの…
30年も前に存在していた文庫のまさかの解説本『サンリオSF文庫総解説』が登場して驚かされたが、それからほどなくして飛び込んできたのがこのモルデカイシリーズの刊行のニュースだった(ジョニー・デップの映画化の話はその一年前に知っていた。ちなみにtwi…
殊能将之氏が亡くなられて、その出身である名古屋大SF研究会から会誌などの原稿を集めた同人誌、「Before mercy snow 田波正 原稿集」が出た。氏の若き日の様子を垣間見ることの出来る貴重なものである。 殊能将之は以前書いたように自分にとって特別な作家…