異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん

2018年9月に読んだ本

あんまり読めていないのは相変わらず。

『文字渦』円城塔
シミルボンに投稿しました。
shimirubon.jp

『リズムがみえる』トヨミ・アイガス/ミシェル・ウッド(日本語版監修ピーター・バラカン
シミルボンに投稿しました。
shimirubon.jp
(サウザンブックスによるクラウドファンディングで出た本。ささやかながら支援をさせていただいた)

10月はたそがれの国レイ・ブラッドベリ
実は初読。カーニバルとか抒情性とかのイメージで語られるブラッドベリだが、アイディアや題材など結構ヴァラエティに富んでいて非常に技巧的な側面も感じられる作品集だった。やっぱり甘目に感じてしまう作風だが。
『疫病と世界史』ウィリアム・H・マクニール
ちびちびと読み進んでようやく読了。人類史における疫病の影響をとらえた貴重な著作。生物的な特徴と人類の生活様式を背景として起こる疫病は大量死による死生観といった側面だけではなく、差別や人口動態の変化を通じての言語といった側面まで文化的に大きく影響をしたというのが非常に興味深い。惜しむらくは進歩の速い生物学分野を扱っているものとしては1976年と古い著作で、アップデートされたものを読んでみたいという気がする。ただこうした横断的な内容をまとめるのは相当幅広いパースペクティヴが必要で、著者が亡くなっているのでなかなか代わる人材の確保は難しいだろう。
『国のない男』カート・ヴォネガット
遺作にあたるエッセイ集。
厭世的で辛辣でありながら人懐っこいユーモアを持つヴォネガットらしい警句が並び、名文家だなあとあらためて感じる。直接的に社会風刺をすることは、どうしても時代状況に縛られる面があり、その評価は時代とともに変化していくことはある程度予想されるものの、あくまでも市井の立場に貫かれているため今後も大いなる共感をもって敬愛されることだろう。
世界樹の影の都』N・K・ジェミシン
登場人物たちのリアルな生活ぶりなど現代的でユニークな切り口のファンタジーシリーズ(続編の邦訳はストップしてしまっているが)。ただなかなか設定が複雑に感じられ(ファンタジー慣れしていないせいかもしれない)、著者あとがきによるアートの要素などの面白い面をうまく把握できていないところがありいつか読み直したいところだ。