異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん

ちょっと(でもなくなってきたかな)007映画3

さらに観てみた。

『007 ドクター・ノオ』(1962年) 記念すべきシリーズ第1作目。いやーこれは面白かった。シリーズの重要な要素、南洋のリゾート、美女、原子力や核のイメージ、秘密基地、中国系悪役というオリエンタリズムなどなどその後に長く柱となる要素が既に登場していて最初からちゃんとシリーズの骨格が出来上がっていることがわかる。これに続いて完成度の高い『ロシアより愛をこめて』を送りだしたことでシリーズの成功が約束されたようなものだな。面白いのは南洋と核のイメージが融合していてベースにゴジラなどに近いものが感じられることだ。多少製作年代は異なるが、この作品も核のインパクトが大きくフィクションに影響を及ぼしていた時代に含まれるのではないかと思われる。またショーン・コネリーの時に冷酷な佇まいはノワール映画からの伝統も感じさせる(既に1発撃ち込んで倒れている相手を背中からもう1発でとどめを刺して表情一つ変えずに銃に息を吹きかけるシーンが素晴らしい)。がっちりしたウルスラ・アンドレスも時代らしい空気を漂わせ素晴らしい。もちろんお馴染みのユルユルな展開や間違った除染の描写など変なところも多々あるが、短めの作品なのでダレずに楽しめる。ちなみに先日のぷらすとで丸屋さんが言っていたように女性の役名は脱力するようなものが多く、本作ではハニー・ライダー。名前聞いたボンドまで笑ってる!(苦笑)

『007 消されたライセンス』(1989年) 意外とピアーズ・ブロスナンの評判がいまいちで(もっと人気あると思っていた、スマートなボンドだし興行成績もよかったみたいだし)ティモシー・ダルトンの評価が低くないみたいなので、ティモシー・ダルトンものも観てみた。いやーこの作品のアクションシーンはホントに凄いね。飛行機、水中、カーアクションと徹底的だが特に飛行機から車に移動するなど飛行機関係のアクションが超絶。前半が普通の映画で後半にボンド映画パターンが集中しているという多少偏った構成だが、復讐を誓う熱いボンドという新たなパターンを演じるティモシー・ダルトンもたしかに悪くない感じ。終盤の二人のボンドガールの恋の鞘当て展開もちょっと笑える。主題歌をグラディス・ナイト、エンディング・テーマをパティ・ラベルが歌っているのもR&B好きにはうれしい。

12/4追記
女王陛下の007』(1969年) 一番影の薄いジョージ・レイゼンベリーだが、それもそのはずでボンド役がこの1作のみであるだけでなくそれまで全く演技経験のない新人だったらしい。ただ(トラブルメイカーだったようだが)割合頑張っているし、作品自体の出来はよくストーリーもすんなり流れていくし何より後半の雪山を中心としたアクションが素晴らしい。オープニングなど過去のシリーズの映像や音楽がちょっとずつ出てきて知名度の低い主役をサポートすべくシリーズらしさを出そうとスタッフの工夫も感じられる。ただ悪役のテリー・サバラスはよいが、ヒロイン(この作品の場合ボンドガールというよりヒロインという方が適切)のダイアナ・リグに飛びぬけた魅力が感じられないのが惜しい。というかボンド映画らしくないタイプである。結果的にはやや格落ちのレイゼンベリーとバランスは取れている、というのは意地悪過ぎか。またこれまたらしくないラストもレイゼンベリーが1作で終わったことと調和が取れている感もあり、不思議な存在感のある1本となっている。