異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

SFマガジン 2015年1月号

S-Fマガジン 2015年 01月号 [雑誌]

もう2015年の号か。来年から隔月化だそうで、購入しない時期もあったが初めて買ってから30年以上、毎月出ていたものが隔月になるの事には理由に関わらず寂しいもので、ちょっとショックを受けている。まあそれだけ時代も変わったということなのだろう。

 特集は円谷プロ。SFファンでどはまり世代の割にはさほど詳しくないのよね。正確には円谷プロダクション×SFマガジン特集の第一弾目とのことで継続性のある特企画のよう。例によって読みきり短篇を中心に断片的な感想。

特集短篇。
「多々良島ふたたび」山本弘 レッドキングの出る南洋の島が舞台。ピグモンが出てくる話で、それはなんとなく思い出したが、島が舞台だったっけ。ネタの細かい所はもう一つ分かっていない気がする。いかにも初代ウルトラマンっぽい話という印象だが、こういう南洋幻想的な味は初期のゴジラ映画だとかその頃の怪獣映画に相通じるものがある気がする(一部セブンっぽいところもあるけどね)。
「宇宙からの贈りものたち」北野勇作 ごく平凡な日常が怪獣につながっていく、というのはいかにも作者らしいが、セブン以降の持ち味に近い感じかな。付いているエッセイが切なくて素晴らしいな。
「マウンテンピーナッツ」小林泰三 アイドル志望の女子高生がウルトラマンといういいとこどり(?)の話でシリーズ化も狙っている?環境保護団体が出てきたり現代的。変身のシステムとか最近のウルトラマンのノリに近いのでしょうか?(観ていないから分からない)

他読み切り。
「長城」(前篇)小田雅久仁  他人には聞こえない“叫び”が聞こえる人達の運命。話題の作家であるのは知っていたが初読。現代社会の事件をモチーフに不気味なイマジネーションが広がる。後篇が楽しみ。
ギルガメッシュ要塞」谷甲州 宇宙スパイアクションかな。これはシリーズ連作の一篇なのね。ベテランの著者の作品実はほとんど読んでいないんだよなー。これは面白かった。