異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

映画『リオ・ブラボー』『座頭市と用心棒』

リオ・ブラボー [DVD]

リオ・ブラボー [DVD]

「メキシコ国境近くの町、リオ・ブラボーを舞台に、悪に立ち向かうガンマンたちの活躍を描いた、巨匠ハワード・ホークス監督が主演にジョン・ウェインを迎えて贈る傑作西部劇。「WARNER THE BEST ¥1,500」対象商品。」

 BSジャパンだったかな。80年代文化育ちの世代には『殺しのドレス』でお馴染みと言った方が通じそうなアンジー・ディッキンソンがはすっぱな賭博師でダンサーという役。古き良き時代のステレオタイプの主人公たちによるファンタジー映画としての西部というところで西部劇に親しみの無い身としてはストーリーやキャラクターにピンと来ない部分も感じたがむしろ音楽が良かった。

ディーン・マーチンとリッキー・ネルソン(カントリーロック方面では有名な人のようだ。1985年に飛行機事故で亡くなってしまったのか)による「ライフルと愛馬」


Rio Bravo(リオ・ブラボー) ライフルと愛馬 / シンディ 【720P】 - YouTube

後の『アラモ』でも使用されたという「皆殺しの歌」

Rio Bravo-Deguello (リオ・ブラボー/皆殺しの歌) - YouTube

勝新太郎扮する座頭市三船敏郎扮する用心棒が夢の対決を果たしたシリーズ第20作。共演は若尾文子ほか。名匠・岡本喜八が監督を手掛ける。“東宝DVDシネマファンクラブ【期間限定プライス版】キャンペーン”。」

 CS日本映画専門チャンネルでやっていたのを録画観賞。
 不勉強ながら未見の三船敏郎の用心棒シリーズと座頭市のコラボで豪華な顔合わせというやつである。黒澤映画『羅生門』『蜘蛛巣城』『隠し砦の三悪人』『天国と地獄』は観ているがシリアスな印象が強く、豪放磊落といったこちらのイメージも強いのかなあ。とにかく三船と勝の求心力は素晴らしく、特に共演のシーンは殺気あふれるやりとりの合間にところどころユーモラスな味がちりばめられているという大変魅力的なものになっている。ただ一方で、若尾文子米倉斉加年岸田森細川俊之などなど日本映画に疎い80年代文化育ちの当ブログ主でもお馴染みの俳優陣が並び、それぞれに焦点が当てられているため、結局ストーリーが分かりにくく全般に力が分散されている様なところもあって、所々の場面は良いのにそれが活かされていないきらいもある。全体もやや長めで時に展開も鈍く感じられる。しかし、最後に至って欲と死にまみれた壮絶なディザスターに突入していくのでそこは一見の価値あり。総じてちょっともったいない感じの作品の印象。まあ名匠である岡本喜八監督はこれで初見なので、もっと観ないとな。
 ちなみにゴジラ60周年記念でハリウッド版ゴジラ公開でゴジラ映画をよく観ているが、この作品のタイトルも怪獣対決と代わらない発想だし、そもそも企画も近いような感じだよな(笑)