異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

CSで映画『座頭市あばれ火祭り』

三隅研次監督によるシリーズ第21作。関八州の裏社会を取り仕切る闇公方の恨みを買った座頭市は、至るところで刺客に襲われる羽目に。」

 日本映画専門チャンネルでランダムに観ている<座頭市>シリーズ。タイトルだけだとどれかわかんなくなっちゃうんだが、これは1970年シリーズ終盤の作。
序盤で妾市のシーンで妖艶な姿を見せる吉行和子なべおさみ仲代達矢大原麗子西村晃、ピーター、田中邦衛(途中で漫才ネタをする茶屋は正司歌江かな。どついてる夫役は誰だろう?)などなど豪華な顔ぶれ。最大の敵役闇公方は座頭市と同じ盲目で、演じる森雅之のことは不勉強にも名のみ知る程度だったが、穏やかな仮面に残酷さとどす黒い欲望を隠す悪の魅力をふんぷんと振りまく好演。それもそのはず大変な名優のようだ(なんと有島武郎の長男なのか。ちなみに一つ前の当ブログ記事の「雷撃隊出動」にも出ている)。ただし森雅之の好演と殺陣の魅力を除くと豪華なキャスティングによるバラエティショーのような散漫さが目立つ。メジャーなシリーズになって、各事務所からの所属タレントの出演希望が相次いで映画でのその出番の調整が上手くつかなくなったのかな(笑)。