異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん。いつか鎌倉の老人になる日まで。(単なる読書系ブログです)

『白熱光』 グレッグ・イーガン

 はるか未来、高度に文明の発達した<融合世界>にそれまで接触を自ら避けて存在していた<孤高世界>より使者がやってくる。未知なる生命についての情報を手にして。

 この<融合世界>の話と、未だ文明化されていない<スプリンター>というところの生命体たちの話が交互に語られる。そして後者の方の地球とは全く異なる特殊な環境から物理学を次第に作り上げていくところがポイントで、ハードSFらしく世界を発見していくプロセスが描かれる。またこの二つのパートの関係もまた大きな謎となり・・・。
 ということは、本書のネタばれ解説やらここやらここやらここなどなどを回りまくって何とかつかんで、ラストにも心を動かされるところは大いにあったものの、あまりにも分からないところが多く採点不能とした(少し理解出来た洋書ぐらいの感触だろうか)。
 イーガンは好きな作家だが、本作によりこれまで楽しんでいたのがどうだったのか自信を喪失してしまった(苦笑)。少なくとも本書で表現されているイーガンの側面と自分が楽しんだ部分はやや異なっていたという可能性はあるが、それもこちらの気のせいかもしれないな・・・。