異色もん。

ドラえもん、もやしもん、くまもんに続く第四のもん

2019年4月に観た映画など

「天才スピヴェット」L'extravagant voyage du jeune et prodigieux T.S. Spivet (2013年)(TV録画視聴) 『T・S・スピヴェット君 傑作集』はグラフィックが入りレイアウトなど趣向の凝らされた良質の作品であったが、その意匠を映画のフォーマットに巧みに援…

2019年4月に読んだ本、参加した読書イベント

大型連休、諸事情で長期間の旅行までは出来ないものの幸いかなり休みが取れたので第14回名古屋SF読書会に参加。課題本は山田正紀『宝石泥棒』。 (さすがに有名な作品なのでそのまま書いてしまうが)全体の構成としては異世界ファンタジーのように見えて実は…

Eric Clapton@武道館

Eric Claptonというと大きな変化を続けてきたロックの世界でその時代時代に先駆けムーブメントをつくりながらしかもポピュラリティを獲得し続けた人物だが、その分なんとなく王道過ぎるようなところがあってちょっと当ブログ主は敬遠してきてこれまでライヴ…

クルムヘトロジャンはKrum Petrosyanではないかという仮説

クルムヘトロジャンがどこの出身であるか長年気になっていた。 非常に情報が少ない中で唯一の資料となる知香社のウロン文学全集11「へろ」も持っていない(まあ買おうにも価格的に無理だったが)ところで途方に暮れる中、幸いにもネットの時代ありがたいこと…

2019年のDeNAベイスターズ

長らく野球ネタをつぶやかないうちにDeNAは日本シリーズに進出するはイチローは引退するはどんどん時代が変わってしまった。 いつの間にやら息子2人も(よせばいいのに)DeNAベイスターズファンになってしまった。弱いチームを応援すると苦労するぞよ、君た…

2019年3月に観た映画・美術展

『恐怖の報酬』(Sorcerer)(1977年) William Friedkinのサスペンス映画ということで観に行ったが、実は1953年の作品Le Salaire de la peurのリメイクなのね。わけいありの男たちが高い報酬目当てにニトログリセリンの運搬を行うという筋立て自体がよい。…

2019年3月に読んだ本

もろもろあってかなり少なめ。 『渚にて』ネヴィル・シュート 破滅SFの中では静かに終末を迎える人々を描いていることで知られる。パニックに陥らず日常を送ろうとする主人公たちの姿は美しく切ないが全体的なトーンは古いハリウッド映画のように感じられて…

2019年2月に観た映画など

『悪霊島』(1981年)(TV視聴) 1月に観ていた。再見だったが、結構話を忘れてたのでそのままミステリとしても楽しめた。鹿賀丈史は金田一耕助この映画だけなのね。世代的にCM何度も見てたせいか何度かやってたかなと思っていた。古いインプットは強いものが…

2019年2月に読んだ本

『セルジュ・ゲンズブール バンド・デシネで読むその人生と音楽と女たち』フランソワ・ダンベルトン shimirubon.jp『飛ぶ孔雀』山尾悠子 比類ない美しい文体、そして異世界の構築性という点で追随を許さない作家だが、これまで描かれる世界は西洋的な印象の…

BEST SF2018投票

森下一仁さんのSFガイド恒例BEST SF2018に今年も投票。 『飛ぶ孔雀』山尾悠子 2点 火が燃えにくくなった世界、という着想が奇抜でそれを現出させる魔術的な手腕に唯一無二の作家であることを思い知らされる。 『竜のグリオールに絵を描いた男』ルーシャス・…

TH No.77「夢魔〜闇の世界からの呼び声」 に寄稿しました

アトリエサードから出ているTH No.77「夢魔〜闇の世界からの呼び声」 のTH特選品レビューでルーシャス・シェパード『竜のグリオールに絵を描いた男』、マット・ヘイグ『トム・ハザードの止まらない時間』の紹介を載せていただきました。 (不慣れで今頃ここ…

2019年1月に読んだ本

『ドラゴン・ヴォランの部屋』J・S・レ・ファニュ 「ロバート・アーダ卿の運命」ある人物の呪われた運命が二つの視点から描かれる。話自体の出来もよいが、ジャンルの分化が進んでいない時代の書き方としても興味深い。 「ティローン州のある名家の物語」裕…

2019年1月に観た映画など

「ど根性物語 銭の踊り」(1964年)(TV視聴) 若かりし勝新がその腕っぷしと気っぷの良さから正義のための殺し屋(現代の必殺仕事人)として闇の組織にヘッドハントされるという、なんとノワールもの。とはいえ、闇の組織はあっさり親分ともめ始めるし勝新ら…

<由紀さおり 50周年記念公演>を観てきた

ちょっときっかけがあって、さる1月11日に観てきた。 www.meijiza.co.jpもちろんこうしたいわゆる歌謡ショウは初めてである。かろうじて一番近いのは2013年の浅草公会堂の<横山剣 大座長公演>か。さすがにお客さんはかなりの高年齢層(笑)。 明治座はちょ…

2018年11月から12月に観た映画、展覧会、イベントなど

そういえば11月あたりから観た映画をつけてなかった・・・。(「ボヘミアン・ラプソディ」<アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ>以外) 「メアリーの総て」(Mary Shelley)(2017年) メアリー・シェリー本人とフランケンシュタイン創作の話は、バイ…

12月に読んだ本、怪奇幻想ベストと映画ベスト

『奪われた家/天国の扉』コルタサル コルタサルの「真の処女作」といわれる初期短編集。 「奪われた家」内面的には充足している兄妹で暮らす家に忍び寄る影。不安の描出が巧みで多様な解釈ができるわずか数頁の傑作。 「パリへ発った婦人宛ての手紙」『悪魔…

クイーンでだらだら正月

あけましておめでとうございます。 今年もまあこんなペースでやっていくつもりですが、よろしくお願いいたします。 「ボヘミアン・ラプソディ」観てからなんだかんだクイーン三昧。 同世代の旧友たちとの忘年会でも話題(実はそれほどみんなクイーンファンで…

映画「ボヘミアン・ラプソディ」とクイーン(後編 80年代のクイーン)

というわけで後編は80年代のクイーンのアルバム紹介である。基本オリジナル・アルバムのまとめ。リアルタイムで体験したものを重視して、というのと正直全部は網羅できないということもある(苦笑)。調べはじめてソロ活動もかなりさかんな時期だと気づいた…

映画「ボヘミアン・ラプソディ」とクイーン(前編 映画の感想を中心に)

さて当ブログ主、熱心なクイーンファンとはとてもいえない。それどころかアルバムも通して聴いていないのが結構あった。しかし同時代で過ごした身としてはちょっと言及しておきたいところがある。まあ一応クイーンとロックリスナーとしての自分の距離感を示…

<アラン・ロブ=グリエ レトロスペクティブ>観た

ロブ=グリエ、識者の方々が言及していたので以前から気になる存在で2冊ほど読んでいた(『消しゴム』は面白かった)が、やはりよくわからないところもあってどうもはかりかねる作家という印象があった。映画を撮っていたことも不勉強ながら今回はじめて知っ…

2018年11月に読んだ本

『オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」』鈴木董 当ブログ主が現在最もはまっているのがTVドラマ「オスマン帝国外伝」なのだが、おかげでオスマン帝国自体にも興味が出てきた。で、丸屋九兵衛さんの選書フェアで並んでいた本書を読んでみた。奴隷上…

2018年10月に読んだ本

『記憶よ、語れ』ウラジミール・ナボコフ ナボコフの自伝。激しく社会変動し戦争の世紀でもあった20世紀、個人としても貴族の家系で祖国を追われるなど歴史の波にのまれてきた傑出した作家がなにを見つめたか。そうした様々な歴史的な出来事との関わり、ある…

2018年10月に観た映画、イベント、美術展

「カメラを止めるな!」(2017年) これは正確には9月末に観た。判通りで非常に面白かった。芯となるアイディアの素晴らしさもさることながら、ディテールや俳優の個性など肉付けがしっかりしていてそのアイディアをより効果的にしているところが勝因。 「エ…

2018年9月に読んだ本

あんまり読めていないのは相変わらず。『文字渦』円城塔 シミルボンに投稿しました。 shimirubon.jp『リズムがみえる』トヨミ・アイガス/ミシェル・ウッド(日本語版監修ピーター・バラカン) シミルボンに投稿しました。 shimirubon.jp (サウザンブックス…

2018年9月に行ったイベント、美術展、コンサート、映画など

まだ9月少し日にちが残ってるけど。 9月8日<「アルジャーノンに花束を」の翻訳者が語る その半生と翻訳の魅力>というイベントに参加してきた。 www.asahiculture.jp 名翻訳家である小尾先生の半生が語られるということで、期待通り大変素晴らしい内容だっ…

2018年8月に観た映画

「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ(Yankee Doodle Dandy)(1942年)(録画視聴) 大学生時代にシネフィルであった講師が絶賛していたが観るのは初めて。ど直球国威高揚映画で見事なまでに<正しい>人々ばかり出てくる映画で、さすがに今ではpolitically i…

2018年8月に読んだ本、と行ったイベント

もう8月も終わり。 『機械じかけの夢』笠井潔 長年通読できていなかった名SF評論集。初めて出会ったのは30年以上前でほとんど歯が立たないといった状態だったが、さすがにこちらも経験値が上がったせいか把握しやすくなってきて、面白かった。正直まだまだ…

山野浩一さんを偲ぶ会

去る7月30日に昨年7月に亡くなられた山野浩一さんのお別れの会が行われ、いちSFファンとして参加させていただいた。 単なるファンではあるが、山野さんと関わりの深い方々によって刊行された半商業誌「SFの本」によって10代に初めてプロの方々と知り合うこと…

2018年7月に読んだ本、読書会

7月はなんだか読了本が少ないな・・・。 まずは参加した読書会の話でも(笑)。 第15回怪奇幻想読書会に参加。 第1部は課題図書フィニイ『ゲイルスバーグの春を愛す』。フィニイは数年前に初めて読んだくらいで、ここのところ入手困難な状態の本が多く同書と…

2018年7月に観た映画

まだ7月終わってないけどね(笑) 「宇宙からの脱出(原題:Marooned)」(1969)(TV視聴) 随分前に録画したもの。事故で宇宙船に取り残されたクルーたちの帰還を描くリアリスティックな宇宙もので「ゼロ・グラビティ(Gravity)」の先行作品といえる。こち…